ひだまりの木の聖へ・・・

みんみんぜみは９月に鳴く
あぶらぜみは８月に
東の京にはみんみんぜみ
西の京にはあぶらぜみ
せみ前線が通り過ぎる
６月から鳴きだすセミあれば
５月から鳴きだすセミもいる
４月から鳴きだすセミもいる・・・
桜前線だけじゃない
日本列島セミの声・・・
もうすぐセミがやって来る
セミは夏に生まれた
わたしたちへのプレゼント
神さまからの贈りもの
太陽からのごほうび・・・  

４月うまれは子供のころはちやほやされ　うらやましがられ　
けど１５才ぐらいから　もっと遅く生まれたかったと想い

５月うまれは春の菜の寒くも暑くもない
こんないい季節に生まれてよかったと素直に育つ

６月うまれは５月生まれと７月生まれに嫉妬して
誕生日なんていつでもいいと自分にうそをつきながら育つ

７月うまれは誕生日コンプレックスが他の季節の子にあるなんて
予想もつかないで何の劣等感も抱かず　自分に満足して　でもねたまれて育つ

８月うまれは夏休みに生まれてしまった為に　自分の誕生日のお祝いを
学校で　今日誕生日なんだっていう友達の事をうらやましく想いながら育つ

９月うまれはなんとなくもうちょっと早かったら夏うまれだったのに
秋うまれなんてなんとなく淋しい・・けどまぁいいやと想って育つ

１０月うまれは運動会のある季節なので

１１月うまれは劣等感を抱いてひねくれて育つ　７月うまれの子をねたんで育つ
夏でも冬でもない・・・もうちょっとでクリスマスだったのに・・・なんか嫌な季節に生まれたな

１２月うまれはクリスマスのある季節でよかったと　運がいいと想いながら育つ

１月うまれは立春なので　自分を律して道徳心のある子に育つ
この年代の一番年上だという自覚が　自分を律する

２月うまれはなんて魅力のない年に生まれてしまったのだろうと
誕生日なんて気にしない　でも大人になってからはみんなより年下だから
子供のころは自分の誕生日が嫌だったけど　大人になってからはよかったと想ってそだつ
今までの年下コンプレックスを跳ね返すように　７月うまれをばかにする

３月うまれは　子供のころは一番年下でかっこわるいと想いながらそだつけど
高校になってからはほんとうに　みんなより一番とししたで幸運だと想ってそだつ・・・  

７月うまれの子はせみの声がすき・・・
こんなにいい季節に生まれたんだという
誇りを認識できるから

１１月うまれの子はせみの声がきらい・・・
だって・・・  

わたしが生まれたのは
こんな初夏の暑くも寒くもない
ちょうどいい１９７３年の日曜日の今日

いっせいにセミが鳴き出す頃・・・
　　
お昼の１２時１２分
　　
わたしが目覚めたのは７月７日
すこしセミが鳴き出す頃・・・
　
わたしはこんないい陽の　こんないい時間の　こんないい曜日に生まれて
　
わたしの誕生日は毎年晴れで
曇ったことなど一度もない
　
いつもからっと空が晴れ渡っていて　
夏休みが始まる直前のちょうど一番わくわくどきどきした頃・・・
　
わたしの誕生日は梅雨があけた頃
きのうまでは台風だったのに・・・
きのうまでは梅雨だったのに・・・
きのうまでは天気わるかったのに・・・

わたしの誕生日を太陽がお祝いしているみたい・・・
神さまが祝福しているみたい・・・

だってわたしの誕生日は７月１６日だから・・・　  

セミの声が鳴き響く　こんな暑い暑い夏の陽には
明るい音楽を聴いて　静かに過ごしたい
冷房もなにもつけず　窓を開けて　外からの空気をすって
セミの声に癒されながら・・・
今、夏だ
今、夏がやってきている
夏なんだ、夏なんだ・・・
もう、８月　この前夏が始まったばかりだと想っていたのに
なぜだかわくわくする季節
７月ほどわくわくしないけど　夏が来る・・・そして、夏がもうすぐ終わる・・・  

いつの間にか夏が終わって　
セミの鳴き声も聴こえなくなった
いつからセミがいなくなったのかわからない
いつの間にか夏が終わって
秋に入り掛かろうとしている
８月いっぱいまではセミの声が聞こえていたのに
９月になってからはきこえなくなった
セミも、月の入れ替わりを知っているんだろうか
今日から９月　だからもう鳴かないぞ・・・って
セミも知っているんだろうか・・・